下手したら日本が欧米のサプライチェーンから外される可能性も出てくるので、セキュリティクリアランスをやらなければいけない  高市早苗

Yuichi Kaido FB

2022/8/10

第二次岸田政権で、安倍氏の最側近、萩生田氏と高市氏は残留、ますます戦争の危機は強まると見なければならない
焦点となっていた、安倍氏の側近中の側近の二人、萩生田経産大臣は政調会長に、党の政調会長を務めてきた高市氏は、経済安保担当大臣に任命され、いずれも、第二次岸田政権でも居残ることになった。対中国で強硬姿勢をとってこなかった林外務大臣は留任となっているが、経済安保担当大臣がタカ派高市氏となり、今後の対中関係は波乱が必至だ。
経済安保法は、わかりやすく言えば、アメリカ政府からの要請に応じて基幹インフラ企業から中国製ITシステムの一掃を図るための法律です。法の柱である重要物資の安定確保のためのサプライチェーンの強化やサイバー攻撃に備えた基幹インフラの事前審査については、「外部への依存」「外部からの妨害」などの概念が使われています。この「外部」とは何を指すのか、法案には定義がありません。「中国は外部で、アメリカは外部ではないのか」との福島みずほ議員の質問に、小林大臣は「予断を持ってお答えすることは困難」として、まともに答えませんでした。
 しかし、アメリカは、米国経済から中国を排除する法整備を2018年から本格化させており、国防権限法2019に盛り込まれた「国防権限法889条」では、取引禁止先としてファーウェイ、ZTE、ハイクビジョン、ダーファ・テクノロジー、ハイテラの5社の中国主要IT企業を明記しています。
2020年8月には第二弾の規制を開始し、五社とその関連企業の製品を使う企業が米政府と取引することも禁じました。国防権限法第二弾の開始の数日前の8月6日に、クラック国務次官はテレビ会議で、日本企業六社、NTT、KDDIソフトバンク楽天富士通を呼び出して、中国五社の製品の利用を排除しろと命令したことがダイヤモンドオンライン20年9月28日「NTT、KDDIソフトバンク米政府が直接中国排除圧力の衝撃」に掲載されています。
この法律が施行され、現実に基幹インフラからの中国IT企業の締め出しが始まれば、中国政府は大きな経済的な報復に打って出て、レアアースや医薬品の原料などの重要物資だけでなく、食糧まで禁輸の対象としてくるかもしれません。そして、日本の多くの市民は、経済安保法を作り、日本側から経済戦争を仕掛けたことを理解していないため、その時点で初めて中国が日本に経済戦争を仕掛けてきたと感じることでしょう。メディアも政府与党と一体となって、ますます「中国けしからん」という大合唱になることでしょう。戦争前夜というべき状況になることでしょう。
日本企業は政府のすすめで、中国に多額の投資をしてきました。その投資対象はどうなってしまうのでしょうか。中国企業との貿易をしている企業や労働者に対する監視や刑事捜査の危険も高まることでしょう。
経済安保法は、これで終わりではありません。次には民間にセキュリティ・クリアランスを導入することが計画されています。通常国会では、維新の会や国民民主党などはセキュリティ・クリアランスの導入を叫んでいました。民間版秘密保護法の本格的な開始です。
高市氏が「スパイ防止法」の導入を叫んでいることにも、重大な警戒が必要です。特定秘密保護法の情報取得・漏洩罪の最高刑は拘禁刑10年です。しかし、中曽根政権の時代に国会に提出され、野党の反対で廃案となったスパイ防止法では、外国への通報を目的とした情報取得・漏洩罪の最高刑は死刑でした。高市氏たちの目指している制度はこれでしょう。
以下は6月12日のFNNの立憲小川氏との対談からの引用です。
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松山キャスター:
経済安全保障推進法が5月に成立した。これにより軍事転用される恐れがある技術特許を非公開にできるなど進展した。経済安全保障はこの法律で充分に機能するのか。
高市氏:
まずは第一弾ができたということだ。第二弾、残る課題は「セキュリティクリアランス」だ。これは海外から入ってくる研究者も含めてしっかりとクリアランスをかけるということ。人権侵害だとか、さまざまな論争が起こるところであるため、今国会では省かれたが、しっかりやらないと諸外国との民間同士の共同研究もできないという声も上がっている。下手したら日本が欧米のサプライチェーンから外される可能性も出てくるので、セキュリティクリアランスをやらなければいけないと思っている。それから、いわゆるスパイ防止法と、これまで呼ばれてきたけれども、経済安全保障推進法の中にそれに近いものをしっかりと入れ込んでいくことが大事だ。中国の国家情報法、会社法中国共産党規約などを見ると、中国人民は中国の国家情報工作に協力する義務がある。今の不正競争防止法では、特に学術機関で行われている研究に関しては対応できない。まだ商品化が決まっていないから営業秘密にならない。国家に忠誠を誓って日本の技術を持ちだすことも図利加害目的とは言い切れない。そういう意味ではもう情報はだだ漏れだ。日本が強いスクラムジェットエンジンや流体力学、特に耐熱材料の技術などが中国で極超音速兵器など、私たちを狙うかもしれない兵器の開発に使われている。この状況を何とか早く止めなければいけない。
高市氏「スパイ防止法に近いものを経済安保推進法に組み込むことが大事」|FNNプライムオンライン
 
 
FNN.JP
高市氏「スパイ防止法に近いものを経済安保推進法に組み込むことが大事」|FNNプライムオンライン自民党高市早苗政調会長は12日、フジテレビ系『日曜報道 THE PRIME』(日曜午前7時30分)に出演し、経済安全保障推進法が5月に成立したことに関し、スパイ防止法に近いものを推進法に組み込んでいくことに意欲を示した。高...