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  北海道電力泊原子力発電所の再稼働をめぐり、原子力規制委員会の審査会合が31日開かれた。今後の審査スケジュールが話し合われ、北電が審査に必要な説明を終える時期は来年9月と、当初の見通しより1年遅れることになった。北電は収支改善のため早期再稼働をめざすが、全基の運転停止期間が10年を超えることは確実だ。

 泊原発1~3号機で最後に運転停止したのは3号機の2012年5月。北電は13年7月の国の新規制基準施行と同時に再稼働を申請。同時期に申請した5原発10基のうち、再稼働していないのは泊原発だけだ。

 泊原発の審査が遅れている一因が、北電の「不手際」だ。この日は、審査の遅れを気にかける規制委側の提案で、異例の「意見交換の場」となった。北電は会合で「社内の意思疎通が不足していた。今後は風通しをもっとよくしていく」と釈明した。


 時間がかかったのが、懸案とされてきた原発敷地内にある断層をめぐる安全審査。北電側が説得力のある材料を示すことができず、データ収集にも時間がかかった。ようやく昨年7月、規制委から「活断層ではない」と認められた。

 津波から原発を守る防潮堤(高さ16・5メートル)の設置でも混乱した。14年に自主的に設置したものの、規制委から、地震による地盤の液状化地盤沈下する恐れがあると指摘された。このため、現在の防潮堤は撤去し、地盤の下にある岩盤に直接設置する形で作り直す方針に切り替えた。

 今後も、震源を特定しない地震の影響▽日本海で想定される津波の影響▽火山の活動可能性や火山灰に関する影響などの審査が控える。北電の担当者は「論点は絞られてきている。規制委の指摘にしっかり応えて、スケジュールの前倒しを目指したい」と話す。(日浦統)