ミャンマーやまぬ弾圧、縮む経済 犠牲者1300人超

ミャンマーやまぬ弾圧、縮む経済 犠牲者1300人超

2021/12/29 日本経済新聞

 

ヤンゴン=新田裕一】2月にクーデターが起きたミャンマーで、国軍による弾圧の死者数が1300人を超えた。地方部では民主派と国軍の衝突が相次ぎ、民間人の虐殺が明らかになった。経済の収縮も続き、市民は不安な年越しを迎えている。

「暗黒の一年だった」。最大都市ヤンゴンで暮らす修道女は2021年をこう振り返る。国軍は2月1日、事実上の政府トップだったアウンサンスーチー国家顧問らを拘束し、全権掌握を宣言した。スーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)は20年11月の総選挙で大勝し、2期目の政権に向け準備を進めていた。

拘束を免れたNLD議員や活動家は「挙国一致政府(NUG)」を組織。武装抵抗を宣言した。ゲリラ攻撃に対し、国軍は砲撃や空爆で報復し、村を焼くなど弾圧を強める。

都市部では、表面上平穏を取り戻したが、5日にはヤンゴンでの小規模デモに対し、治安部隊が突如車両を突入させ、参加者をはね飛ばした。人権団体「政治犯支援協会」によると、国軍の銃撃や拷問による死者数は28日時点で1380人となった。

東部カヤ州では24日、燃やされたトラックの荷台などから子どもや女性を含む35人以上の遺体が見つかった。国際非政府組織(NGO)のセーブ・ザ・チルドレンは28日、このうち2人が人道支援にあたっていた32歳と28歳の男性職員だったと確認したと発表した。