東電、未点検くいの調査予定なし 柏崎刈羽原発 「設備は健全」強調

東電、未点検くいの調査予定なし 柏崎刈羽原発 「設備は健全」強調

 2021/12/10  新潟日報モア / https://buff.ly/3rV7XuZ 

 

居直り強盗が如し、東電。
東京電力柏崎刈羽原発6号機の一部建屋で、中越沖地震で損傷した可能性のあるくいが見つかった問題で、東電は9日、同地震後に点検していないくいが他にも約1800本あることを正式に公表した。しかし、くいの損傷原因が分かっていないことを理由に、「現時点で他のくいを調べる考えはない」とした。
 東電は11月、6号機の原子炉建屋に直結している大物搬入建屋のくいで、鉄筋の破断などが見つかったと公表。原子力規制委員会の更田豊志委員長は、2007年に発生した中越沖地震で損傷した可能性が高いとの見方を示した。その後の新潟日報社の取材で、地震後も未点検のくいが多数あることが分かった。
 同原発曽良岡宏・土木建築担当はこの日の定例会見で、中越沖地震後の被災状況の点検は、土木学会の指針などに沿った一般的な手法で行っていると説明。くいの上の構造物に傾きや沈下などの異常がない限り、くいを調査する必要はないとし、「上ものは全て点検済みで、設備は健全だ」と強調した。
 6号機大物搬入建屋は、構造物に異常がなかったにもかかわらず、くいが損傷していたが、「現時点で点検手法は変えない」と述べた。
 一方、曽良岡担当は未点検のくいが「安全だと明確に判断しているわけではない」とも話し、「6号機のくいの損傷原因の結果によっては、点検手法の見直しを含め対策を考えることになる」と述べた。

 

◎3号機火災 絶縁材漏出が原因
 東京電力柏崎刈羽原発の3号機タービン建屋で9月に発生した火災について、東電は9日、煙が出た「IAドライヤー」と呼ばれる装置の端子で絶縁材が漏れ出したことなどが原因との調査結果を公表した。これまで類似のトラブルはなく、東電は部品の経年劣化が要因になった可能性があるとした。
 IAドライヤーは、制御棒の操作などで使う圧縮空気を乾燥させる重要設備。
 東電によると、端子部分のパッキンの変形で絶縁材が漏出。銅製部品の一部に電気が集中して流れて溶け、ショートしたとみられるという。1993年の3号機運転開始時から設置されていたが、同原発の山下理道ユニット所長は「長年の運転でパッキンが劣化したのかもしれない。部品交換が必要かどうかの知見を持っていなかった」と述べた。