ウェブ連続講座 六ヶ所再処理工場 何が問題なのか

 ウェブ連続講座 六ヶ所再処理工場 何が問題なのか

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六ヶ所再処理工場は使用済み燃料から核燃料に使うプルトニウムとウランを取り出す工場ですが、1993年に着工されて以来、トラブル続きで24回竣工時期を延期してきた、いわくつきの施設です。
もともと再処理工場は高速増殖炉と呼ばれるプルトニウムを燃料とする原子炉とセットで考えられましたが、高速増殖炉の開発には事実上とん挫しています。
代わりに通常の原発で使う計画を立てましたが、これも、想定していたほど使われていないのが現実です。
取り出されるプルトニウム核兵器にも流用可能です。日本はすでに46トンものプルトニウム保有しており、国際的な懸念の的となってきました。
また、再処理では使用済み燃料を物理的・化学的に処理しますが、その過程で、核燃料中に閉じ込められていた放射性物質が出てきます。一定程度は回収されますが、それでも通常の原発に比べて圧倒的に膨大な量の放射性物質が空や海に放出されます。 六ヶ所再処理工場の総事業費は約14兆円です。さらにプルトニウムを燃料に加工する施設に約2兆円、さらに将来的にはもう一つの再処理工場も建設する計画で、総額では30兆円を超えます。こうした費用はすべて私たちの電気代でまかなわれています。
安全性に懸念があり、稼働中には放射性物質を大量に放出し、核拡散の懸念を増やし、さらに経済的にも意味がない六ヶ所再処理工場の稼働は何としても止めなければなりません。