執刀医「甲状腺検査継続を」

 

執刀医「甲状腺検査継続を」
02月03日 NHK

福島県原発事故当時18歳以下の人を対象に行っている甲状腺検査について、がんと診断された人の大半の手術を手がけている、福島県立医科大学の主任教授が講演し、「がん増加のリスクとして、放射線の影響がないか検討するため、長期にわたって検査を行わなければならない」と述べました。

福島県立医科大学の鈴木眞一主任教授は3日、福島市で開かれた国際シンポジウムで講演しました。
この中で鈴木主任教授は、平成24年からおととしまでに手術した180例の甲状腺がんについて、72%でリンパ節への転移が、47%で周りの組織への広がりが見られたとして、手術が必要ない「超低リスク症例」は含まれていなかったと紹介しました。
また、手術した患者のうち、甲状腺の一部を摘出した人の7%、全症例の6%でがんが再発し、再手術したことも明らかにしました。
38万人が対象となっている甲状腺検査をめぐっては、専門家の委員会による検討で、これまでのところ、がんと被ばくとの関連は認められていません。
専門家からは、網羅的に検査を行うことで、症状も出ず手術の必要がないごく小さながんまで見つけてしまう「過剰診断」の可能性も指摘されています。
鈴木主任教授は、「これまで治療した症例に過剰診断がないとまでは言い切れないが、極めて限定的であり、甲状腺検査が有害であるとは言えない」と述べました。
その上で、「がん増加のリスクとして、放射線の影響がないか検討するため、長期にわたって検査を行わなければならない」と話しました。