原発避難者訴訟で本人尋問始まる

原発避難者訴訟で本人尋問始まる

東京電力福島第一原子力発電所の事故により道内へ避難した人たちが平穏な生活を奪われたとして国と東京電力に賠償を求めている裁判で、14日から原告に対する尋問が始まり、5人が今も健康に不安を抱えながら避難生活を送っている現状などを証言しました。

この裁判は、福島第一原発の事故により福島県などから道内に避難した79世帯260人が、平穏な生活を奪われたとして国と東京電力に対し、1人当たり1650万円の賠償を求めているものです。
14日から札幌地方裁判所で原告に対する尋問が始まり、5人が避難生活の現状などを証言しました。
このうち、福島県鏡石町から避難した40代の女性は「当時1歳の長男を被ばくから守らなければと必死の思いで避難したが、今も健康に影響がないか不安で子どものことを考えると福島には帰れない。夫は仕事をやめざるをえず、精神的にも追い詰められた」と時折、声を詰まらせながら訴えました。
一方、国と東京電力は「避難指示が出ていない地域から避難する必要はない」などとして、訴えを退けるよう求めています。
裁判のあと、原告団長でみずからも法廷で証言した中手聖一さんは「原発事故でふるさとの仲間とのつながりを奪われた。私たちが受けた被害を裁判官に生の声で訴えたかった」と話していました。
原告に対する尋問は今月17日まで行われ、あわせて20人が証言する予定です。