首相「投票結果を真摯に」言ったその日、工事進む辺野古

首相「投票結果を真摯に」言ったその日、工事進む辺野古

2019/2/26 朝日新聞

 

 安倍晋三首相は衆院予算委員会で「県民投票の結果を真摯(しんし)に受け止める」と神妙な面持ちではあったが、続けた言葉は普天間飛行場の移設の必要性ばかり。「危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければならない。地元の皆様との共通認識である」。埋め立て工事の中断や見直しには一切触れず、沖縄の民意を無視し、工事を続行する姿勢は変えなかった。

 政府は県民投票を当初から「意味がない」と軽視していた。自民、公明両党は告示後も賛成を訴えるわけでもなく、投票率が下がることを期待していたのが実態だ。その影響もあって投票率は昨年の知事選より下がったが、反対票は玉城デニー知事の票数を超え、自公支持層も反対票を投じたのは間違いない。投票率52・48%は、2017年衆院選全体の投票率と1・2ポイントしか違わず、不参加で投票の政治的効果を減じようとした与党の思惑は外れた。

 それでも政府が無視するのは、日米両政府の合意を変えたくないという判断がある。首相は「普天間の全面返還については、日米で合意をしてから既に20年を超えて、今もなお返還が実現しておらず、もはや先送りは許されない」と答弁した。ハガティ米国駐日大使も朝日新聞のインタビューに「現行案を追求し続けること以外、実行可能な選択肢はないと思っている」と語っている。