米軍ヘリまた沖縄で不時着 年明け3回目、警告灯点灯と説明
01/24 00:45 更新
23日午後8時ごろ、沖縄県渡名喜村・渡名喜島の村営ヘリポートに米軍の普天間飛行場(同県宜野湾市)所属のAH1攻撃ヘリコプターが不時着した。乗員2人にけがはない。県内での米軍ヘリの不時着は今年に入って3回目。県民の反発がさらに強まるのは必至だ。
日本政府関係者などによると、米軍は「油圧系統の不具合を示す機体後部の警告灯が点灯し、予防着陸をした」と日本側に連絡。県によると、不時着地周辺への被害情報は入っていない。県警などが詳しい状況を調べている。
政府関係者によると、米軍は24日に整備要員を現場に派遣し、機体に問題がなければ普天間飛行場に帰還させると説明しているという。
ヘリポートは渡名喜島北部の港に隣接し、近くの小学校や中学校までの距離は約250メートル。県内では今月6日にうるま市・伊計島の海岸、8日に読谷村の廃棄物処分場に米軍ヘリが相次いで不時着している。
県は、米軍に対し不時着の原因が分かり次第、迅速に説明するよう求めた。県幹部は取材に「本当に言葉が見つからない。県民の中に積もり積もった怒りが爆発しかねない」と憤りをあらわにした。
県によると、午後8時25分ごろ、渡名喜村にある那覇署の駐在所に住民から通報があった。近くで民宿を営む南風原豊さん(58)は「ヘリはヘリポート中央にあり、周辺では住民が不安そうに見守っていた。警察官が近づかないよう呼び掛けていた」と現場の様子を語った。
渡名喜村のホームページなどによると、渡名喜島は那覇市の北西約58キロに位置し、外周約12・5キロ。島周辺の無人島には米軍の射撃場がある。昨年12月末現在、渡名喜村の人口は378人。