◆「もんじゅ」 と 「再処理工場」 に莫大な税金を浪費している

◆「もんじゅ」 と 「再処理工場」 に莫大な税金を浪費している
(2015年7月12日 風の便り)から抜粋

東京五輪の主会場となる新国立競技場の総工費が2520億円と決まって、シドニーアテネ、北京、ロンドン、リオの5大会会場の合計総工費よりも高くなることが分り、税金の無駄遣いが厳しく批判されている。

このズサンな計画が批判されるのは当然だが、五輪の無駄遣いよりも桁違いに莫大な無駄遣いで、環境や人体への危険性も大きい「もんじゅ」と「再処理工場」の信じがたい愚行が市民にほとんど知られていない。

もんじゅは、1兆円の税金を投入したにもかかわらず、1キロワットも発電しないままに事故を起こして、今も稼働していないが、維持費だけで毎日5500万円(年間200億)もかかっている。

核燃料再処理工場の建設費は当初、7600億円と公表されたが、96年には1兆8800億円、99年には2兆1400億円と、2倍、3倍に高騰し、2003年には「総費用は約11兆円」と公表された。その内訳は、建設費約3兆3700億円、運転・保守費約6兆800億円、工場の解体・廃棄物処理費約2兆2000億円で、建設費だけでも当初計画の4.5倍になっている。

さらに最終処分まで含めると総額が約19兆円にも達する。核燃料サイクルにこんな経費がかかることを一度も国民に説明せず、工場を作ってしまってから国民に負担をおしつけている。しかし、今、再処理計画を中止すれば、工場の運転費用、解体費用、MOX燃料工場やTRU廃棄物の処分費用の必要はなく、19兆円のうちの実に7割の削減が可能になる。

小出裕章が語る、『もんじゅ』の維持費が異常に高い理由と、世界の高速増殖炉の失敗の歴史>から抜粋

小出「原子力の燃料であるウランというのは、たいへん貧弱な資源で、すぐに無くなってしまうものだったのです。それで、原子力を推進する人たちは、ウランだけではどうせ駄目なので、プルトニウムという物質をつくりだして、それを原子力の燃料にする以外にないというふうに考えつきました。ただしプルトニウムという物質は、地球上には全くありませんので、高速増殖炉、いわゆる「もんじゅ」という原子炉の大型のものを沢山作って、プルトニウムを作り出して原子力を何とかエネルギー源にしたいと思ったのです。・・・開発に着手したのですけれども、結局できないまま今日まで来てしまった」

水野「40年経って成果はない、お金は1兆円かけてる。稼動してから17年間で動いた日がたった二百数十日間って。17年間動かしたけど1年分も動けてないっていうんですね」

小出「はい。1キロワット・アワーの発電もしておりません」

小出「95年の12月に、いざ発電をしようかと思って、少し出力をあげようとしたとたんに事故を起こしました。それで結局、何の発電もできないまま止まってしまいまして、14年以上止まったままだったのです」

水野「停止しているときにも維持費が年間二百数十億円かかると」

小出「そうです」

水野「そんなに掛かるんですか(笑)。止まってても?これ先生、なんでこんな巨額なお金がかかるんですか? とまってて……維持するために」

小出「もんじゅ、というか高速増殖炉という原子炉は、原子炉を冷却するための冷却材として水が使えないのです。物理学的な宿命があって。もんじゅの場合にはナトリウムという物質を使っているのですが。ナトリウムは70度をよりもっと、冷たくなってしまうと固体になってしまうのです。そうするとポンプで流すことも出来ませんし、冷やすこともできないし、固体になってしまうと体積が変わってしまいますので、原子炉の構造自身が壊れてしまうということになりますので。もう四六時中あっため続けなければいけない。」

水野「はあー。そうして今に、至って、やっと去年運転再開したんでしたっけ?」

小出「何としても、もんじゅを動かすと言って、やろうとしたのですね。やろうとした途端にまた事故を起こしまして、また止まってしまったというのが現在です」

水野「『もんじゅ』の高速増殖炉というものの危険性っていうのはどうなんでしょう?」

小出「もんじゅという原子炉はもともと燃料がプルトニウムという物質なんですね。プルトニウムという物質は人類が遭遇したうちで、最悪の毒物と言われるほど、危険な毒物でして、100万分の1グラムを吸い込んだら人間一人が肺癌で死ぬというそれほどの毒物なのです。それを何十トンも原子炉の中に入れて動かすというのが『もんじゅ』という原子炉で、なんと表現していいかわからないほど、巨大な危険、巨大な危険を抱えたものです」

全文 http://www.windfarm.co.jp/blog/blog_kaze/post-19734