「仮設で直接謝罪を」 石原氏発言、傷癒えぬ住民ら怒り

「仮設で直接謝罪を」 石原氏発言、傷癒えぬ住民ら怒り




 県内の除染で出た汚染土壌などを保管する中間貯蔵施設をめぐる自身の「最後は金目(かねめ)でしょ」発言を撤回、来県し謝罪する考えを19日示した石原伸晃環境相。だが、施設の建設候補地となった大熊、双葉両町の住民の怒りは収まっていない。
 双葉町からいわき市仮設住宅に避難する会社員福田一治さん(42)は「大臣の発言には傷ついた。謝罪があっても、その傷はすぐには癒えない」と語気を強めた。その上で「大臣個人の考えだというならば、発言直後に撤回して謝罪すればよかった。即座に撤回しなかったのは、金次第で中間貯蔵施設のことを押し通そうという国の姿勢が表れているのではないか」と話した。「謝りに来るなら、知事や町長だけでなく、仮設住宅を回って住民に謝ってほしい」。大熊町から会津若松市に避難している吉田恵美子さん(64)は訴えた。「施設の受け入れは仕方がないから協力しようという姿勢を見せていた住民もいたのに、今回の言葉で裏切られた。直接謝ってもらわないと許せない」と批判した。
(2014年6月20日 福島民友ニュース)