川内で0.71〜3.28ミリシーベルト 長崎大チームが線量推計

川内で0.71〜3.28ミリシーベルト 長崎大チームが線量推計




 
 長崎大などの研究チームは26日、東京電力福島第1原発事故に伴い避難区域に指定された川内村原発から半径20キロ圏内の地域で住民が生活を再開した場合の年間被ばく線量の推計結果を発表した。特例宿泊などに参加した住民の協力を得て個人線量計で測定した実測値に基づく推計で、年間線量は0.71〜3.28ミリシーベルトとなった。
 研究成果は、日本衛生学会が岡山市で同日開いた学術総会で、川内村に常駐する折田真紀子長崎大大学院助教が発表した。
 測定は2013(平成25)年8月〜14年1月の間、特例宿泊や一時帰宅した住民19人を対象に実施。身に着けた個人線量計の実際の数値から、年間被ばく線量を推計した。同大は今回の線量推計について、住民の行動パターンや家屋などの遮蔽(しゃへい)率など一定のモデルに基づき試算した推計よりも、実際に生活した場合に近い被ばく線量が確認できたとみている。
(2014年5月27日 福島民友ニュース)