除染見直し、海洋放出提言=汚染水トリチウム薄めて−原子力学会が報告案・福島原発

除染見直し、海洋放出提言=汚染水トリチウム薄めて−原子力学会が報告案・福島原発




 東京電力福島第1原発事故を検証していた日本原子力学会の調査委員会(委員長・田中知東京大教授)は2日、最終報告書案の概要を公表した。福島県内の除染が遅れていることを踏まえ、対象地域の放射線量を一律に引き下げる方法から、住民が普段立ち入る場所を優先的に除染し、早期復興を目指す方法への見直しを提言した。
 また、同原発内に大量にたまり、海への流出が問題となっている放射能汚染水の成分のうち、高性能な浄化装置でも除去が難しいトリチウム三重水素)は、自然の海に含まれる濃度まで薄めてから海に放出することを提案した。トリチウムは通常の水を構成する水素の放射性同位元素で、性質が似ている。
 いずれの提言も、原子力学会が住民や関係先の説明に当たる用意があるという。トリチウムの海洋放出に際しては、濃度を連続的に監視するほか、住民や諸外国への事前説明が不可欠と指摘した。原子力規制委員会の田中俊一委員長も8月、海洋放出を検討課題とする考えを示している。(2013/09/02-16:23  時事通信