もんじゅ、遠のく再開 安全管理に批判 準備中止命令
2013/5/16 朝日新聞
もんじゅは、点検放置以外にも様々な課題を抱え、JAEAが目指す今年度中の運転再開はもともとハードルが高かった。
まず、敦賀原発などと同じく敷地内の断層が活断層かどうかという問題を抱える。旧原子力安全・保安院の専門家会合で、原子炉建屋の直下にある断層が近くを走る活断層「白木―丹生(にゅう)断層」と一緒に動く可能性を指摘された。JAEAは4月末に反論を提出したが、規制委による現地調査は今後始まる。
もんじゅは、使用済み燃料から取り出したプルトニウムを燃料として使う核燃料サイクルの中核施設として建設されたが、実用化の見通しが立たない。もうひとつの柱となる青森県六ケ所村の再処理工場もトラブル続き。今回、もんじゅの試運転再開がさらに遅れることで、すでに破綻(はたん)状態の核燃料サイクルは、さらに実現が遠のく