「桜を見る会」安倍首相の国会答弁と食い違う証言 2019年11月14日 20時02分

桜を見る会」安倍首相の国会答弁と食い違う証言
2019年11月14日 20時02分NHK

 

総理大臣主催の「桜を見る会」をめぐる問題。関係者への取材を進めると、安倍総理大臣の国会答弁とは食い違う証言が出てきています。
桜を見る会」前日の懇親会は
まず「桜を見る会」の前日に「前夜祭」などと称して安倍総理大臣の後援会が都内のホテルで毎年、開いていた懇親会についてです。

NHKが入手した「桜を見る会」の案内文には、前日の懇親会について、安倍総理大臣の後援会が主催し会費は5000円だったと記されていて、ことしの懇親会に出席した女性は「850人ぐらいが出席していた」と証言しています。

政治資金規正法は、政治団体が会費を徴収して催し物を開いた場合には、その収支を政治資金収支報告書に記載することを義務づけていますが、政治団体安倍晋三後援会」の収支報告書にはこうした懇親会の収支の記載はありません。

懇親会について安倍総理大臣は今月8日の参議院予算委員会で「各個人がホテルとの関係においてもそれはホテルに直接払い込みをしているというふうに承知している」と答弁し、会費は出席者がそれぞれホテル側に直接支払ったと受け取れる説明をしています。
「代金は一括で受け取る」「最低で1人1万1000円から」
数百人規模のパーティーの代金を出席者一人一人がホテル側に直接支払うことは可能なのでしょうか?

NHKは過去に懇親会が開かれていた都内の2つのホテルに取材しました。いずれも個別のケースについては答えられないとしましたが、「ANAインターコンチネンタルホテル東京」は「パーティーの代金は原則として出席者から個別に受け取ることはなく主催者や代表者から一括で受け取る」と説明しました。

ホテルニューオータニ」は「代金を個別に受け取るか一括かはケースバイケースで相談次第だ」と回答したうえで、会費5000円のパーティーのプランはあるかどうか尋ねたところ「パーティープランの最低価格は1人1万1000円からで値切り交渉などには応じられない」などと説明しました。
官房長官「5000円でできないことはないのでは」
官房長官は14日午後の記者会見で、安倍総理大臣の後援会が「桜を見る会」の前日夜に、東京都内で開いた懇親会の会費が1人5000円だったとされることについて、「安倍総理大臣の事務所のことなので承知していないが、5000円でできないことはないのではないか。想定の範囲だと思う」と述べました。


地方議員「首相の事務所関係者に支払ったと思う」
NHKは懇親会に出席した複数の関係者も取材しました。
このうちことし4月の懇親会に出席した山口県内の地方議員は「5000円の会費は会場の部屋の前に設けられた受付でホテルの従業員ではなく安倍総理大臣の事務所の関係者に支払ったと思う。このような会合でホテル関係者に会費を支払うということはありえない」と証言しました。

そのうえでこの議員は、5000円の会費について「ホテルで開かれるパーティーと考えると、少し安いと感じた」と話しました。
招待者の取りまとめは
このほか安倍総理大臣は「桜を見る会」の招待者について「各界において功績・功労のあった方を各省庁からの意見等を踏まえ幅広く招待している。私は招待者の取りまとめ等には関与していない」と答弁しています。

しかしNHKが入手した「桜を見る会」の案内文は安倍総理大臣の事務所が地元関係者に参加を募る内容になっていて、実質的に安倍総理大臣の事務所が支援者の参加を取りまとめていたことを伺わせる内容になっています。


地方議員「推薦枠 割りふる仕事をした」
かつて自民党の国会議員の秘書を務めていた地方議員がNHKの取材に応じ、総理大臣主催の「桜を見る会」には国会議員の推薦枠があったとしたうえで、「みずからもその枠を割りふる仕事をしたことがある」と証言しました。

この地方議員によりますと、十数年前の自民党政権時代に自民党の国会議員の秘書を務めていた際、総理大臣主催の「桜を見る会」の参加者に国会議員の推薦枠があることを知らされ、その枠を議員の支援者に割りふる仕事を担当したということです。

この議員は、「秘書の仕事として、議員の指示を受けて支援者に『桜を見る会』への参加を呼びかけたことがある。割り当てられた推薦枠は5人ほどで、後援会で功労があった方やお世話になった方に声をかけていた」と証言しました。そのうえで、「桜を見る会」は公的行事というより政治活動の色彩が強いのかという質問に対し、「そのように指摘されても否定しづらい部分は大いにある」と述べました。

さらに、地方議員になったあと、「桜を見る会」に実際に参加した際に感じた違和感についても証言しました。

この議員が住んでいる地域では、地方議員が「桜を見る会」に招かれることはふだんはほとんどなかったということですが、自民党の総裁選を控えていた去年の『桜を見る会』には、この議員を含めて多くの自民党の地方議員が会に招かれたということです。

この議員は「ふだんは招待されないのに総裁選前に全国の自民党の地方議員が呼ばれたということは、3選を目指ざす安倍総理大臣への支持固めという意味合いがあるのではないかという疑いを感じた」と話していました。


政治資金収支報告書への記載漏れ たびたび問題に
国会議員の政治団体が開催した会費制の催しをめぐっては、政治資金収支報告書への記載漏れがたびたび問題となり、収支報告書を訂正するケースも相次いでいます。

去年12月には菅原 前経済産業大臣政治団体菅原一秀後援会」が支援者などから会費を集めたバス旅行の収支を複数年にわたって政治資金収支報告書に記載していなかったことが分かり、菅原氏側は収支報告書を訂正しました。

当時、菅原氏の事務所は「旅行業者に任せた行事で、担当者が後援会の収支として報告する必要がないと誤解していた。今後はしっかりと収支報告をしてまいります」とコメントしていました。

また去年9月には自民党工藤彰三衆議院議員政治団体「彰友会」が、平成26年から27年にかけて支援者から会費を集めた「総会」や「国政報告会」を名古屋市のホテルで開いていましたが、こうした集会の収支を記載していなかったことが分かり、記載に漏れがあったことを認めて収支報告書を訂正しました。

このほか去年10月には立憲民主党近藤昭一元副代表の政治団体も、平成26年と27年に支援者らから会費を集めて開いた催しの収入を収支報告書に記載していなかったことが明らかになったほか、去年12月には立憲民主党川内博史衆議院議員の後援会が3年前に開いたパーティーの収入を収支報告書に記載していなかったことが分かり、いずれも収支報告書を訂正していました

 

来年の「桜を見る会」は中止 菅官房長官 2019年11月13日 17時55分

来年の「桜を見る会」は中止 菅官房長官
2019年11月13日 17時55分 NHK

 

総理大臣主催の「桜を見る会」について、菅官房長官は午後の記者会見で、招待者の基準の明確化などを図り、予算や招待者数の削減も含め、全般的な見直しを検討するとして、来年の開催を中止することを発表しました。
また、安倍総理大臣は13日午後7時前、総理大臣官邸を出る際、記者団に対し、「すでに菅官房長官が説明したとおり、私の判断で中止することにした」と述べました。

この中で、菅官房長官は「桜を見る会」の招待者について「内閣官房の取りまとめにあたっては、総理大臣官邸内や与党にも推薦依頼を行っており、官邸内は、総理、副総理、官房長官官房副長官に対し、事務的に推薦依頼を行ったうえで、提出された推薦者の取りまとめを行っている」と述べました。

そして「こうした手続きは、長年の慣行で行ってきているものだが、さまざまな意見があることを踏まえ、政府として、招待基準の明確化や、招待プロセスの透明化を検討したい。予算や招待人数も含めて、全般的な見直しを幅広く意見を聞きながら行うこととし、来年度の桜を見る会は中止をすることにした」と述べました。

また菅官房長官は、来年の開催中止は安倍総理大臣が判断したことを明らかにしたうえで、再来年以降は再開する前提で見直しを進めていく考えを示しました。

さらに、見直しにあたっては、規模の縮小が念頭にあるのかと問われたのに対し、「当然だ」と述べました。

一方、みずからに対しても招待者に関する事務的な推薦依頼があったことについては、「慣行だったので、それが自然のことかなと、ずっと思っていた」と述べました。

そして、「私どもが野党の時も、その時の政権が行っており、やはり慣行だったのだろう。さまざまな意見を真摯(しんし)に受け止め、疑問点を明確にしていきたい」と述べました。

総理大臣主催で毎年開かれている「桜を見る会」をめぐっては、年々、参加者が増えていて、野党側は、安倍総理大臣の後援会から多くの人が招待されているとして、「公的行事の私物化だ」などと追及しています。


安倍首相「私の判断で中止」
安倍総理大臣は13日午後7時前、総理大臣官邸を出る際、記者団に対し、「すでに菅官房長官が説明したとおり、私の判断で中止することにした」と述べました。


後援会主催の夕食会 収支報告書に記載なし
NHKが入手した「桜を見る会」の案内文には、「安倍晋三事務所」の名称や安倍総理大臣の地元・山口県下関市の事務所の電話番号とともに、「桜を見る会」の前日に後援会が主催して開かれる会費制の夕食会の案内も記されていました。

政治資金規正法政治団体が会費制の催しを行った場合は、その収支を政治資金収支報告書に記載することを義務づけています。

しかし、この年の「安倍晋三後援会」の収支報告書には、この「後援会」主催の夕食会に関係する収入の記載は確認できません。

専門家は会費制の催しを行った政治団体は、会計を旅行会社に任せた場合や利益が出なかった場合でも収支や日時、それに参加人数などを記載するべきだと指摘していて、過去には不記載だとの指摘を受けて収支報告書を訂正したケースが相次いでいます。


安倍首相に関する仕事後 招待状届いた人も
桜を見る会」の参加者の中には、安倍総理大臣に関係する仕事に関わったあと、会の招待状が毎年届くようになったという人もいます。

山口県下関市の会社役員の男性によりますと、安倍総理大臣に関係する仕事に関わったあとの3、4年前に突然安倍総理大臣の名前で「桜を見る会」に出席するかどうかを尋ねる文書が郵送されてきたということです。

男性は、「自分のところに総理大臣から何かが届くとは思わなかったので、驚いたし、誉れな感じを抱いた」と話しました。男性は、飛行機やホテルはみずから確保し、5万円以上かかった交通費や宿泊費などは自己負担したということです。

桜を見る会」には、多くの芸能人も参加していたということで、男性は「山口県からかなりの人数が参加していたようだ。地方の人からすると、テレビで見る人たちが実際にいて記念写真を撮れたので、とても楽しかったという思い出になっている」と振り返りました。

男性の元には、その後も毎年安倍総理大臣の名前で招待状が届いているということで、男性は「思い返してみると、安倍総理大臣の周りの方と近い関係になったり地元に貢献したりすることで、ご褒美のようなものを受けたということはあるかもしれない」と話していました。


政治資金専門家「公私混同だ」
政治資金の問題に詳しい日本大学の岩井奉信教授は、NHKが入手した案内文を見て「政府が税金を使って開催し一定の参加基準があるとされる『桜を見る会』の案内に、前日に開かれる安倍総理大臣を応援する私的な後援会の夕食会の案内も書かれている。この文書からは、誰でも希望をすれば『桜を見る会』に参加できるように感じられ、政府の説明と矛盾している。事実上の選挙区サービスで、公私混同と言わざるをえない」と指摘しました。

そのうえで「『桜を見る会』では飲食が提供され、お土産も出たと言われているが、こうした場に地元の後援会関係者を招いていたのであれば、公職選挙法で禁じられている選挙区内の有権者などに対する寄付にあたると思う。前日の夕食会は、後援会主催の行事ということなら政治資金規正法で収支の報告が義務づけられているが、後援会の政治資金収支報告書には一切記載が見られず、不記載として法律違反となる疑いがある」と話しました。

 

“記述式問題” 事業者が事前に正答例把握 大学入学共通テスト

“記述式問題” 事業者が事前に正答例把握 大学入学共通テスト

2019/11/12 NHK

 

英語の民間試験が延期された「大学入学共通テスト」に新たな懸念です。共通テストには、国語と数学に記述式の問題が導入されますが、採点を任された民間事業者に、大学入試センターから問題と正答例が試験を実施する前に知らされる仕組みになっていることが分かりました。センターは、採点を迅速に行うためとしていますが、専門家は、「試験の前に、民間事業者に問題などが知らされれば、漏えいなどの懸念がある」と指摘しています。
センター試験に代わる「大学入学共通テスト」は、再来年1月に実施され、国語と数学に従来のマークシート方式に加えて記述式問題が初めて導入されます。

採点は、ベネッセの関連会社に委託されましたが、国は50万人に上る記述式の採点をどのように適切に進めるのか、詳細を明らかにしていません。

これについて、NHKは採点の手順などを大学入試センターが記した「仕様書」と呼ばれる資料を入手しました。

そこにはベネッセの関連会社が試験を実施する前に、正答例や採点基準の作成に関与すると明記されていました。つまり、民間事業者は、試験前から問題と正答例が知らされる立場にあるということです。

大学入試センターは、こうした方法でなければ、20日間という短期間で大量の採点を行うことはできないとしたうえで、守秘義務などを厳守してもらうことで、問題の漏えいなどを防ぎたいとしています。

共通テストをめぐっては、先日、英語の民間試験の導入が延期されたばかりです。

大学入試に詳しい東京大学南風原朝和名誉教授は「試験の教材を販売する教育産業の関連会社が、試験実施前に問題や正答を知ることになれば極めて異例だ。問題の漏えいにとどまらず、採点しやすさを優先に基準が改変されることなど懸念がある」と指摘しています。
記述式問題 経緯と課題
記述式の問題は、従来のマークシート方式では難しいとされた思考力や表現力を測定するため、2021年1月に始まる「大学入学共通テスト」の国語と数学で、新たに導入されることになりました。

国語は、120文字を上限に、3つの問題が出されて、評価は5段階で行われます。
数学は、数式などを答えさせるものが3つ出題され、マークシートと同様に点数化されます。

その導入で課題となったのが、採点をどうするかでした。
大学入試センター試験はすべてマークシートなので機械で採点できましたが、記述式の場合はそれは不可能です。当初は、AI=人工知能の活用も検討されましたが、実用化は見送られました。

結果として、採点は公募によって、ことし8月、ベネッセの関連会社、「学力評価研究機構」に委託することが決まりました。

このベネッセの関連会社は、およそ1万人を採点者として活用する予定ですが、そこには学生のアルバイトも含まれていて、試験の公正、公平さが確保できるか、懸念する声が上がっています。

一方、各大学は、記述式の5段階評価をそれぞれ点数化して合否判定に使うことになっていますが、東北大学など一部の大学は公平性への懸念などを理由に共通テストの記述式を合否判定に原則使わないことを公表しています。

 

安保法制判決 憲法判断回避は無責任

安保法制判決 憲法判断回避は無責任

2019/11/8 北海道新聞

 

 集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法は憲法に違反するものだとして、約1500人が国に損害賠償を求めた集団訴訟の判決で、東京地裁はきのう原告の請求を退けた。
 全国22地裁・支部で提訴された同種の集団訴訟のうち2件目の判決で、今年4月の札幌地裁判決に続く原告側敗訴となった。
 原告は、安保関連法施行で平和的に生きる権利を侵害されたと主張したが、判決は法的保護を与えられる利益とはいえないと判断。憲法判断をすべき理由がないとして請求を棄却した。
 行政や立法府憲法を守らない場合、司法はそれを是正する役割を担う。最高裁が最終的権限を有する違憲立法審査権は、そのためにある。
 立証に不可欠な証人尋問も認めなかった東京地裁の判決は、門前払いに等しい。これでは憲法を巡る審理の深まりは期待できない。
 安保関連法を巡っては、「日本を取り巻く安全保障環境の変化」という薄弱な根拠で、憲法9条を実質的に骨抜きにする憲法解釈の変更を行った。
 極めて違憲性が強く、廃止するのが筋だ。
 三権分立の根幹が問われる重要な局面で憲法判断を回避した東京地裁の判決は、司法の責任の放棄と言わざるを得ない。
 東京地裁判決は、安保関連法の施行で、日本が反撃されたり、テロの対象となったりする危険が増したという原告の主張について、具体的な危険が発生したとは認めがたいとして退けた。
 憲法判断は、具体的な権利の侵害が審理の対象となるとされ、抽象的な訴えでは中身の検討に入らないことが多い。
 しかしながら、「戦争は繰り返したくない」という空襲体験者やテロ攻撃などの巻き添えを恐れる米軍基地周辺住民の不安は、果たして具体性を欠いた訴えだっただろうか。
 高度に政治的問題は司法審査になじまないとして、憲法判断を避ける「統治行為論」も影響したとみられる。
 前橋地裁横浜地裁の訴訟で証人尋問に臨んだ宮崎礼壹元内閣法制局長官は、安保関連法について「長年の政府解釈や国会議論に反しており、違憲だ」と述べた。
 その事実だけでも憲法判断を行う理由になるのではないか。
 立憲主義が問われている今こそ、司法が憲法判断と向き合うべきだ。

 

"圏域"、共通する弊害…「平成の大合併」徹底検証必要

"圏域"、共通する弊害…「平成の大合併」徹底検証必要

2019/11/10 赤旗


 国が主導した「平成の大合併」(1999〜2010年)の徹底検証を求める声が地方回体からがっています。合併と同様、行政地域を広げる「圈域」行政を推進する政府への警戒感からです。町役場職員時に合併を経験し、今も検証を続ける岩手県立大学講師の役重眞喜子さんに話を聞きました。(前野哲明)
 一番の問題は、国が自治体を行政機関としてしか見ていないことです。
自治体は政治的な共同体です。職員や住民が顔の見える関係の中だからこそ妥協もしながら合意を形成し、日々政策を実現している現場なのです。
 「合併だ」「今度は圈域行政だ」と推進する国は、こうした政治的共同体の営みが地域でなされていることへの認識が欠如していると言わざるを得ません。
●農山村切り捨て
 圈城行政となれば、結局は農山村地域が切り捨てられるという、合併と共通する弊害があります。自治体側に不信が根強い以上、大合併の検証は避けられない課題だと思います。
 私は岩手県東和町の町役場職員でした。農村地域の同町は06年に近隣1市3町で合併して現在の花巻市になりますが、合併で農家戸数の割合は低くなり、農林業関係予算の比重も一気に下がりました。こうした数値化をできるものだけではなく、私が合併後に強く感じたのは、農村の日常生活で大きな役割を担う自治会などの地域コミュニティー自治体行政の関係が変化し、住民自治を弱めたということです。
 例えば、合併前、集落の行政区長は「地域の代表者」として、まさに地域の民意を背負って直接町役場と向き合い、だからこそ行政側も彼らの意見に耳を傾けなければいけない存在でした。しかし合併後の区長の位置付けは「行政との連絡窓口」。地域と行政の関係が都市化されたのです。
区長の仕事はある意味合理化されたのですが、私が合併後の地域と行政の役割分担の変化について聞いたアンケート調査では、旧東和町地域で区長の73%がマイナス評価をし、聞き取りでは「役所の施策や計画に参加する機会が減り、地域は下請けのよう」という声が寄せられました。つまり、地域と行政が一緒に知恵を絞って施策を進めることが減ったことへの不満です。そして地域住民にとっては地域コミュニティーを通じて自治体の政治的な合意形成に加わるという関係が薄まるため、自治会などに参加する意欲を減少させて、地域の活力も失うという負のスパイラルになっていきます。


●住民意識根差し
 こうした地域と行政の関係性は地域によって多様で、もちろん一長一短ありますが、それぞれ地域の歴史と住民意識に根差したものであることを忘れてはいけないと思います。
 地方再生のために求められていることは、農業などの第1次産業で暮らしが成り立つようにすること、それが大前提です。食料自給率の向上など、国の果たすべき重要な役割があります。そして、こうした地域の基礎自治体の職員がどういう機能を果たしているのか、よく知っていただきたい。合併効果として国は「専門職員の配置の充実」をあげていますが、自治体職員に求められるのは本来、地域のことをよく知り、住民とのコミュニケショーンの上で合意形成をはかるプロであるということです。私は「住民プロフェッショナル」と呼んでいますが、その専門性の向上こそ必要です。しかし合併で職員は減り、地域にこまめに入ることもできないのが現状です。住民プロフェッショナル向上のために何か必要か、自治体の声をよく聞き、後押しすることが国には求められています。
※圈域(けんいき) 都市と周辺自治体を範囲とする地域。総務省有識者会議は昨年、自治体が必要な機能を自ら保有する考え方(行政のフルセット主義)から脱却し、圏域単位での行政を標準化することを提起する報告書をまとめています。

 

11月10日 紀元二千六百年式典

11月10日 紀元二千六百年式典

 

blog.livedoor.jp

1940年、皇居外苑で紀元二千六百年式典を実施。11月14日まで日本各地で記念行事が行われる

 紀元二千六百年記念行事とは、1940年(昭和15年)に神武天皇即位紀元皇紀)2600年を祝った一連の行事を指す。
 「神国日本」の国体観念を徹底させようという動きが時節により強められていたため、これらの行事は押し並べて神道色の強いものであった。神祇院が設置され、橿原神宮の整備には全国の修学旅行生を含め121万人が勤労奉仕し、外地の神社である北京神社、南洋神社(パラオ)、建国神廟(満州国)などの海外神社もこの年に建立され、神道の海外進出が促進された。

 日本政府は、日本が長い歴史を持つ偉大な国であることを内外に示し、また日中戦争支那事変)の長期化とそれに伴う物資統制による銃後の国民生活の窮乏や疲弊感を、様々な祭りや行事への参加で晴らそうとしたこともあり、1940年(昭和15年)には、年初の橿原神宮の初詣ラジオ中継に始まり、紀元節には全国11万もの神社において大祭が行われ、展覧会、体育大会など様々な記念行事が外地を含む全国各地で催された。

 1940年(昭和15年)11月10日、宮城前広場において内閣主催の「紀元二千六百年式典」が盛大に開催された。11月14日まで関連行事が繰り広げられて国民の祝賀ムードは最高潮に達した。また、式典に合わせて「皇紀2600年奉祝曲」が作曲された。

 長引く戦争による物資不足を反映して、参加者への接待も簡素化され、また行事終了後に一斉に貼られた大政翼賛会のポスター「祝ひ終つた さあ働かう!」の標語の如く、これを境に再び引き締めに転じ、その後戦時下の国民生活はますます厳しさを増していくことになる。

 

安倍首相、再びやじ飛ばす

安倍首相、再びやじ飛ばす

政治行政 共同通信  2019年11月08日 19:10


 安倍晋三首相が8日の参院予算委員会で、質問する立憲民主党の杉尾秀哉氏を指さしながらやじを飛ばしたとして、杉尾氏が抗議する一幕があった。首相は6日の衆院予算委でも野党議員にやじを飛ばし、棚橋泰文衆院予算委員長が不規則発言を慎むよう要請した。短期間で同じ行動を繰り返しており、批判を招きそうだ。

 杉尾氏によると、放送局に電波停止を命じる可能性に言及した2016年の高市早苗総務相発言について質問した際、首相が自席から杉尾氏を指さして「共産党」とやじ。金子原二郎参院予算委員長が「不規則発言は厳に慎んでほしい」と注意した。